葛飾区獣医師会 会長 山田雄三
目的は、各病院に連れてこられた学校飼育動物の治療だけの受け身の姿勢から脱却し、我々獣医
師会が直接現場に出向き飼育担当者に会うことで 獣医師会の事業を認知してもらうこと、適切なアドバイスや提言を行うことによって飼育環境や
飼育法を整え、疾病予防効果を向上させることです。
今回、私は23年ぶりに自分の出身小学校に出向くことができました。校長先生をはじめ教員の方々が快く迎えてくれて飼育舎を案内してくれました。
子供の頃、遊んだ校舎や校庭は昔のままでしたが、飼育舎は当時の物と比べるとログハウス調で立派な作りのものでした。ウサギやニワトリが
たくさん飼育できそうな施設でしたがウサギがたった 2羽しかおらず、寂しそうに食餌をしていたことが印象的でした。
区内の学校飼育動物の健康状態は概ね良好でした。 区の財政がこの不景気のなか低調気味にも関わらず限られた予算と制度の範囲内で工夫しながら
教職員の方々が動物飼育管理していることが評価できる点だと思います。一部の学校では、近親交配のため種の正常な育成が失われていることを
危惧し、区外小学校と動物を交換している熱心な小学校もありましたし、それとは逆に無節制な繁殖によりウサギが土の中で弊死し頭数が正確に
把握できない学校もあったのは事実です。
学校によって飼育舎の現況や飼育方法の認知の 差が歴然と管理方法に現れていると思います。 その学校間の認知の差を減らし、学校動物飼育の
目的である動物と子供達との健やかな共生を計る ためには、学校間の動物交換の管理をしたり、飼育管理や人畜共通伝染病についての講習会を積極的
にしなければならないと痛感しました。
今回の調査で、我々が開業している地域の小学校を巡回したことで早急には飼育環境の改善ができないかもしれませんが、学校関係者との
コミュニケーションがとれたことは、これからの学校飼育動物事業を運営するためのいいスタートができたと思っています。