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災害発生!!でも、イザ となってから慌てても遅すぎます。ここでは、動物と一緒に避難するための準備と心構えについて
お話ししましょう。
1.基本的なしつけや人慣れ、音慣れはできていますか?
避難所内での騒然とした雰囲気、人の声やクルマの音、サイレンなどにおびえ、吠え
たり興奮したりすることのないように、ふだんから、これらの外刺激に慣らしておく
ことが大切です。なによりも,彼らにとって信頼できるリーダー(飼い主さん)自らが
落ち着くことです。そうすれば、彼らも平静心で応えてくれることでしょう。
2.軽くて丈夫なキャリーケースを用意しておきましょう。
小型犬や猫の場合は、キャリーケースに入れて避難するのが安全です。キャリーケー スは、避難の際に両手が使えるよう肩ひも付きのもので、避難所内ではハウスとして
も使えるものが良いでしょう。もちろん扉のロックが確実にできるものを選びましょ う。
3.動物の「非常持ち出し袋」を準備しておきましょう。
非常持ち出し袋には、ペットフードと飲料水のほか、食器、おもちゃ、タオル、引火 性のない消臭スプレー、ビニール袋、ペットシーツ、ウエットティッシュ、スコッ
プ、リードと首輪(またはハーネス)、常用薬、健康管理手帳、かかりつけ医の診察券 などを入れておくとよいでしょう。食器やスコップなどは、できるだけ軽いものをそ
ろえ、コンパクトにまとめておくことがかんじんです。また、これらのグッズは、水 が使えないことも考えてウエットティッシュなどで簡単にお手入れできるものを選び
ましょう。
4.ペットフードと飲料水は、最低4−5日分は必要です。
全国から救援物資が届き、動物救護活動が本格的に始まるのは、被災後3−4日目から といわれています。しかし、すぐにペットフードや飲料水が届くとは限りませんし、
どこの国でも救援活動はまず「ヒト優先」で行われます。このため4−5日分のペット フードと飲料水は飼い主さん自らが用意しなくてはなりません。また、かりにペット
フードが届いても、それはいつも食べ慣れているものとは限りません。ふだんから、 どんなものでも好き嫌いなく食べるように慣らしておきましょう。ドライフードは日
持ちがよく、缶詰に比べて軽いので携帯にオススメです。
5.動物の健康管理手帳をつくっておきましょう。
最近はポケットサイズの健康管理手帳やどうぶつ母子手帳なども動物病院で入手でき
るようになりました。これらを上手に使い、一目で 動物の健康状態や既往症がわかる“健康カルテ”を作成しておきましょう。手帳には
つぎのようなことを記入しておきます。
●現在の体重。
●どんな種類のワクチンをいつ接種したか。
●いままでに患った病気やケガの記録。そのときの治療について。
●現在治療中の病気。
●アレルギー体質の有無。
●合わない食べ物や、合わないくすり。
●常用しているくすりがあればその種類と処方内容。
●とくに獣医師から注意されていること。
6.常用薬があれば、1週間分は余分に用意しておきましょう。
心臓病やてんかん、内分泌系の病気(ホルモン失調)などは、常用薬を切らしてしま
うと、致命的な経過をたどることがあります。避難所で同じくすりを入手すること
は、非常に困難であると考え、いつも1週間程度は余分 に手元においておくようにしましょう。くすりの安定性や保存性に関しては、かかりつけの獣医師にご相談ください。また差し支えなければ処方内容も教えてもらっておくと
後々役に立ちます。
7.ワクチンは必ずうけておきましょう。
災害時には、ヒトも動物も相当のストレスをうけます。平時には発症しないような伝
染病が蔓延したり、周りの動物から病気をうつされることもあるかもしれません。先頃、世間を騒がせた狂犬病が、被災地で発生する可能性も皆無
ではありません。ふだんワクチンを接種していないのであれば、早めにすませておく
ことが絶対に必要です。
8.あなたの動物は大丈夫?人畜共通感染症。
回虫やサルモネラ、疥癬や皮膚糸状菌など、ヒトにも感染する多くの動物由来感染症
が報告されています。たかがノミであっても、避難所内で大発生すれば多くの人々
に、つらい思いをさせてしまいます。これらの多くは適切な治療により完治します。
ふだんから健康診断をかかさず、治療についてはかかりつけの獣医にご相談ください。避
難所内で他人に感染する危険を減ずるのは、飼い主であるあなたの義務と責任なのです。
9.迷い子になっても身元のわかるものを装着しておきましょう。
イヌでは鑑札を装着することが義務づけられていますが、実際にそうしている人はと
ても少ないのが現状です。あなたが動物とはぐれた場合、確実に身元がわかるように
鑑札や、ネコであればペンダントを装着しておきましょう。ペンダントには飼い主さ
んの名前、動物の呼び名、電話番号と住所、動物病院のカルテNo.などを記入し
ておきます。小さな筒状の容器に動物のデータを記入した紙をまるめて入れておくタ
イプのものも便利です。また最近では「マイクロチップ」といって、約10ミリ程度の
超小型集積回路(IC)を皮下に埋め込み、専用のリーダーでそのデータを読み取る個体
識別法も普及してきました。埋め込みはとても簡単で、あっという間に終了します。
詳しくはお近くの葛飾区獣医師会会員にご相談ください。また、万が一迷子になったときのため、動
物の特徴や写真入りのポスターを予めパソコンでつくっておくと良いかもしれませ
ん。
10.暑さ対策、寒さ対策は万全ですか?
寒がりのネコ、暑がりのイヌなど、ヒトと同様動物たちもさまざまです。季節により 非常持ち出し袋の中身も入れ替えなければなりません。ライフラインが寸断され停電
することも考慮して、電池式扇風機や保冷剤、使い捨てカイロなどの準備もおこたら ないようにしましょう。タオルは日除けや防寒具として役立ちます。
災害発生!!まず何をしたら・・・・・!?
◆避難所へは必ず動物と一緒に避難しましょう。小型犬や猫は、キャリーケースに入 れます。扉のロックは確実に行ってください。中型から大型の犬は、首輪や胴輪を抜
けないようにしっかりととりつけ、できればサブリード(予備のリード)をつけて避 難することが好ましいでしょう。
◆「あとで迎えに来るから・・・。」と動物をおいて避難することは絶対にやめてく ださい。動物をおいて避難することは、彼らを危険な目にあわせるばかりか、とくに
猫などはパニックになって逃げてしまい、2度と再会できなくなる可能性がありま す。ましてあなたの家が「立ち入り禁止区域」になってしまえば迎えに行くことすら
できません。大切な家族の一員が家におきざりにされたまま、延焼に巻き込まれてい く姿など想像もしたくありませんよね。
◆一時集合場所や避難所では動物が苦手な人も避難しています。その方たちは、気が たっているかもしれませんし、その矛先が動物たちに向けられるかもしれません。ど
うか冷静に、秩序とマナーを守って行動しましょう。
◆避難所ごとに独自のルールが定められる場合がありますが、一般的に避難所で屋内にいれることができるのはキャリーケースに入っている動物
のみです。もちろんワクチン接種済みで、人畜共通感染症フリーであることが必要で
す。中型犬以上のイヌはキャリーケースに入りませんので、屋外につないでおくこと
になります。かみ切られないような丈夫なリードを用意しておきましょう。
◆ 多くの動物たちは興奮し、ヒトと同様平静心を失っている可能性があります。そんな
時には自分の動物にさえ、かまれないとも限りません。まして他人の動物に手をだすことはとても危険です。
葛飾区獣医師会は、引き続き葛飾区と連携して、より良い動物救護のあり方について考えてまいります。
葛飾区獣医師会防災委員会 伊東秀行
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